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最近はコロナウィルスが凄い、、、
どーも、最近は新型コロナウィルスの猛威がすごいですね、、、
病院の外来もキャンセルだったり、新患も減ってきています
病院でこの状態なので、サービス業・飲食店は凄まじい影響なんでしょうね。
新型コロナウィルス(COVID-19)はウィルス感染症ですが、今回はMRSAについて少し思ったことがあったのでそれについて。

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin-Resistant Staphylococcus Aureus)、略してMRSAです。
コロナと違って、こいつは菌です。そう整形外科にとっては非常に厄介な菌なわけですが。
専門医試験をパラパラ見ていて気になったのでこれに関して少しお話したいと思います。
MRSAについて
今回気になった問題は
Q1) MRSAについて正しいのはどれか
①健常人に存在しない ②院内感染の原因となる ③薬剤感受性試験は必要ない ④手指衛生は予防に有効である ⑤メチシリンのみに耐性を示す
Q2) MRSAに対して有効でない抗菌薬は
①リネゾリド(LZD) ②セファゾリン(CEZ) ③ダプトマイシン(DAP) ④テイコプラニン(TEIC) ⑤アジスロマイシン(AZM)
この問題分かりますか??去年の専門医試験にでてました。
Q1は②、④
Q2は②、⑤
これが正解です。そこで気になったのが、テイコプラニンってなんぞ?!と思ったので今回書きました。
ほんとにMRSA詳しく調べると深すぎるので、今回は「ICU実践ハンドブック」で勉強したいと思います。
・病型は主に、敗血症・呼吸器・中枢神経・尿路・皮膚・軟部組織・骨や関節・心及び血管感染症でそれぞれ対処が異なる
・抗生剤の第一選択薬はバンコマイシン、その他にテイコプラニン!・アルベカシン・リネゾリドの適応がある
早速書いてあった!!笑
自分としては、腎機能問題なければバンコマイシン、2nd choiceでダプトマイシンかリネゾリドと思ったのですが。その他にもあったんですな。
テイコプラニンはグリコペプチド系抗菌薬だそうで、バンコマイシンと同系統みたいです。
そして驚きだったのが水平感染に関してですが、「ICU実践ハンドブック」によると、医療従事者の3~20%は保菌者
だそうです。多すぎる、、、整形外科医はこれより多い気がします。
とにかく整形外科の術後で嫌になるのがMRSA感染です。人工物は抜去、点滴加療もしばらく、しかもバンコマイシンの濃度測定必要と。辛いですね、、嫌な菌ランキング第1位です(筆者の完全な個人的見解です)

MRSAの骨・関節症について
整形外科的には骨の感染ですね、どのように対応するか。「ICU実践ガイドブック」にはこのように書いてます。
- 症候:発熱、患部の疼痛、熱感、発赤、腫脹など
- 検査:関節液培養・MRI
- 治療:テイコプラニン、バンコマイシンとリファンピシンの併用、耐性の場合はリネゾリド
まあ、創部感染や骨・関節症ではリファンピシンがよく使われますね。バイオフィルムやら移行性の関係で一緒に内服してもらいます。(単剤では耐性になりやすい)
肝障害・汎血球減少のリスクや汗・涙・尿などがオレンジ色になることも注意が必要です。
今後も気になった問題は適宜取り上げていきたいと思います。じゃないと勉強しないので。笑