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今回は足部の疾患
今回は足部の疾患について。
それなりにマニアックかもしれませんが、
”外脛骨障害”
について書いていこうと思います。
バレンタインだけど暇なんで🥺笑
先日外来で久々に見かけたので取り上げてみました
というか実際には結構いるんでしょうけど、
治療が必要かどうかはまた別なんですよね。
てか外脛骨って何や!!
そもそも外脛骨ってあんま聞いたことないですよね。
足部の骨はいっぱいあります。
その数なんと!!
28個
です。
多いな😌
中足骨が5個、趾骨が14個(親指2個・他3個)、
そして足根骨が7個です。
じゃあ、外脛骨はその中のどこ??
と言われますと、
そう、ありません。笑
本来は無いものなんです。
余り、余剰したものです。
余剰骨、副骨といいます。
その一種です。
足部にはこの副骨が非常に多いのですが、
外脛骨はその中ではメジャーな方です。
これは正常な足の単純X線です。
足を真上から撮ったとこ。
雑な編集ですみませんがこんな感じで骨があります。
こんな骨がいっぱいある中でどこに余計な骨が認められるのか。
この部分です、舟状骨の端っこです。
身体のどの部分かというと、
”内くるぶし”よりちょっと前下方です。
発症すると足の内くるぶしの前方足底側に硬い隆起物が触れるようになり、そこを押さえると強く痛みます。
この部分には、
後脛骨筋腱が付着しています。
そのため、
・扁平足などによる足部アーチ不安定(内側アーチ)等による後脛骨筋腱腱鞘炎
・外傷、急激な運動の負荷による後脛骨筋腱の牽引力による外脛骨部の負担
これらで疼痛を認めます。
足の症状ってだいたいアーチ破綻だよねって思います。
扁平足や外反母趾の気がある人はホントに普段から注意です。
というわけで、
女性に多いです。
8〜9割が両側性と言われてます。
好発年齢は10〜15歳と思春期の運動中の症状として認めることが多いです。
この副骨自体は15%ぐらいの人で認めると報告されており、
成人以降で外傷契機に疼痛、靴の圧迫での疼痛出現といったケースもあります。
分類とか治療とか
外脛骨の分類としては、
昔からあるVeitch(ヴェイチ?)分類です。
type1:外脛骨は小さく、舟状骨から遊離し後脛骨筋内に存在
type2:外脛骨と舟状骨は隣接し、線維性・線維軟骨性に結合
type3:外脛骨は舟状骨と骨性に癒合、舟状骨が突出した形態
症状を呈するのはtype2が多いです。
難治例、再発例も同様。
手術に至るケースはtype2の若年スポーツ選手が多いと思います。
この場合といいますか、
骨端線閉鎖まであれば経皮的ドリリングが低侵襲で除痛効果もあります。
それ以外には外脛骨切除や成人以降では骨接合術ですね。
まあ、基本は保存加療ですけど。
というか自然治癒も十分に期待できます。
・スポーツや運動中止、外脛骨部の除圧(パッドや靴交換)
・消炎鎮痛剤・外用剤であったり局麻+ステロイド注射
・足底板(縦アーチサポート+内側ウェッジ)
などですね。
再発予防のリハビリやストレッチ指導も大事だと思います。
参考になれば幸いです。