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久々に整形外科の話題
久々に整形外科の話題。
あまりにも最近は雑談ばっかなので。
今回は小児疾患でもないですけど、
”野球肘”
について。
専門医試験の問題をパラパラ見ていた時にこれが気になったので。
-2018 日本整形外科学会 専門医試験
正解は
c,d,e
なんですけど。
これで野球肘についてふと調べた時に、
”リトルリーガー肘”と微妙に違うといいますか。
狭義の野球肘を
”リトルリーガー肘”
と言うそうです。
狭義ってなんだよ?
何じゃそら?!と思った方。
簡単に申し上げます。
野球肘は、繰り返しの投球動作により生じる肘関節のスポーツ障害であり
内側型、外側型、後方型に分けられる
内側型⇨リトルリーガー肘とも呼ばれ小学生に多い
-病気が見える 整形外科
というわけです。
発育期に投球動作を繰り返すことで、
発育途上の骨軟骨が傷害されます。
そこで痛む部分が何箇所かあるんですね。
そこをしっかり見極めることが重要となってきます。
野球に伴う離断性骨軟骨炎、外側型野球肘が、
THE・野球肘
と思ってましたが、
実は内側型がそうであり、リトルリーガー肘だったみたいです。
診断に関して。
身体所見としては、投球時・投球後の肘の疼痛・局所の圧痛・可動域制限
画像検査としては、Xp・MRI・超音波
となります。
治療とか検査時のワンポイント
急性期の治療としては、
とにかく安静!!
です。
・投球禁止
・投球フォームやボール握りなども含め確認
⇨親指の指腹部で握りのは良くないとされてます(肘下がりとなる)
・あと下肢・体幹の柔軟性改善
内側型は自他覚症状が消失すれば5〜10m程度で20球程度のキャッチボール。
そこから2〜3週かけて、完全復帰を目指します。
外側型、離断性骨軟骨炎は非常に厄介で、
病初期は症状が乏しいです。。。
修復率は初期で90%、進行期で約50%とされており、1年ちかくかかるケースも、、、
なんと厄介。
投球禁止は勿論、重いもの持ったりも全部禁止。
これを、1年て、、、
野球するモチベ吹き飛んでしまいますよね。
野球する際はフォームや全身の柔軟性は常々意識してくださいね。
なお外固定、ギプスや三角巾は不要です。
いかがでしょうか。
リトルリーガー肘、いわゆる野球肘は内側型です。
痛みの箇所などを十分に確認し、Xpの状況で適切な治療が必要となります。
Xpでは、
正面側面はもちろんですが、
屈曲45度での正面撮影で病態が分かることもありますので一緒に撮像することを推奨します。
外側型の進行期発見だと、
漫画のごとく
”もう野球は諦めたほうがいい”
状態にもなりかねません。
野球少年の肘痛は軽く見ないようにしてくださいね。