【整形外科】上腕骨外側上顆炎について

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肘って意外に疾患多いな、、、

 

今回も肘疾患。

 

”上腕骨外側上顆炎”について、

馴染みのある言い方をすると

”テニス肘”

についてです。ここ最近立て続けに見る機会があったので。

 

 

比較的肘の疾患では多いと思われるます。

テニス肘って名前がいいのか悪いのか、、

 

 

テニスやってないですけど!?!?

 

という方がたまにいます。

そこはこっちも違和感感じてるのでスルーでw

実際医学用語ではないそうです。。。

 

 

どんな症状かというと、

肘の外側が痛い

という方が多いです。

 

上腕骨の外側上顎に付着する手関節・手指の伸筋群の腱に炎症を生じ、外側(橈側)に 疼痛をきたす疾患。「テニス肘」ともよばれるが、日常生活動作や労働により発症することが多い。

病気が見える

 

肘外側には伸筋群の起始が多くあります。

・長橈側手根伸筋

・短橈側手根伸筋

・総指伸筋

・尺側手根伸筋

 

特に、短橈側手根伸筋の慢性的牽引ストレスによって

発症する腱付着部症と考えられてます。

 

これらの伸筋群に加えて、

輪状靭帯部分断裂や滑膜炎・滑膜ひだの陥入なども疼痛の原因となるそうです。

 

 

日常生活含む動作時痛が主体で、

タオルを絞る

重いものを持つ

歯を磨く

 

これらでの疼痛訴えが多いです。

テニスならバックハンドのショット時ですね。

 

発症年齢は30歳後半から50歳代に多く、女性に多いです。

職業、スポーツは確認したほうがいいですが、テニスによる発症は多くはありません。

 

徒手検査における注意

 

具体的な診断及び徒手検査ですが、

 

上腕骨外側上顆への圧痛を認め、かつ下記の疼痛誘発テストを確認します。

 

・手関節背屈テスト(Thomsen test)

・Chair test

・中指伸展テスト(Middle extension test)

 

まあ、これらのテストは有名なので真新しいことはないですが、

簡単にどんなテストかは手外科学会のパンフが分かりやすいかと。

 

ただ、テストやる際の注意点が大事です。

 

✔ワンポイント
★これらの疼痛誘発テストをやる際の肢位
・肘伸展位
・回内位

 

この肢位を取ることによって、

正確な所見を取ることが出来ます。

 

 

また手指屈曲筋と前腕伸筋群は共働筋であるため、指屈曲時は伸筋群にストレスがかかります。

症状として、握力低下が起こるのはそのためかと思います。

 

治療方針

 

 

まずは保存療法です。

基本的には適切に治療すれば予後良好とされています。

 

教科書的に言ってしまえば

投薬、装具療法、ストレッチ体操、ステロイド注射

となります。

 

 

特にストレッチなどの理学療法は重要です。

下記写真(今日の臨床サポート)のごとく、しっかり行いましょう。

 

 

 

生活指導やスポーツも控えて、局所安静ですね。サポーターも疼痛緩和に有効です。

 

先程、疼痛誘発テストの肢位の話をしましたが、

逆に握る動作、重いものを持つ時など特にそうですが、

 

肘・手関節は屈曲で回内位、であれば伸筋群に負担がかかりづらくなります!

 

こういった肢位の注意を行うことは非常に重要です。

 

また、ステロイド注射の短期の除痛としては有効だと思いますが、長期や頻回使用は避けましょう。

 

 

 

こういった保存療法が数ヶ月に及んでも奏効しない場合、

MRI変化、靭帯・関節包損傷などがある場合は手術が選択肢となります。

関節内病変、橈骨神経深枝への圧迫なども報告されているみたいです。

 

 

自分は最終的に手術になるケースは今まであまり経験したことはありません。

保存療法、生活指導を十分に行って、手術になるケースを経験しないように出来ればと思います。

 

 

 

 

 




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