掌の親指から中指にかけしびれ?手根管症候群とは!【整形外科】

今回は手根管症候群について

 

今回は整形外科疾患の

”手根管症候群”

について。

 

手根管とは何か。

手首の掌側にある、

指を曲げる筋と正中神経が走る通り道、トンネルです。

 

手根管には9本の屈筋腱が走行しており、

伴走している正中神経は絞扼されやすい構造となっています。

📝参考文献
Gelberman, R.H.: Operative Nerve Repair and Reconstruction, J.B. Lippincott Co., Philadelphia, 1991

 

 

赤く囲われてる部分が手根管です。

 

病態に関してはいつもお世話になっている、

”日本整形外科学会”様のものがわかりやすいかもですww

絵で書くとこんな感じみたいです。

-日本整形外科学会

 

要は正中神経が圧迫されて起こる疾患です。

原因は多岐に渡る

 

この”手根管症候群”

名前こそ知ってるかもしれませんが、

 

なんで起きるの?!

 

と言われると、なかなかいくつかの原因を答えられる人は多くないかもです。

特に占拠性病変や構造異常がない場合は特発性の手根管症候群といっていいですが、

 

では何かが原因として起こる

続発性手根管症候群

の原因は何か?

 

これが実は意外に多いんです。

✔ワンポイント
★続発性手根管症候群の原因
・全身性疾患、要因
⇨妊娠・糖尿病・浮腫・甲状腺機能低下症・原発性アミロイドーシス・ホルモン治療・抗がん剤治療等

・局所要因
⇨撓骨遠位端骨折や有鉤骨鉤骨折後・腫瘍(ガングリオン)・関節リウマチ・痛風及び偽痛風による屈筋腱滑膜炎・変形性手関節症・母指CM関節症・変形性手関節症等
-整形外科保存療法実践マニュアル

 

以前取扱った手の疾患でも引き起こされます。

 

原因は沢山ありますが、

これらによって治療が異なります。

 

というか妊娠以外の続発性の大部分は保存療法が無効な事が多く、

その場合は手術となります。

 

手術自体は比較的小手術ではありますが、

適応だったり、保存療法でも病態によっては十分治療可能です。

分類とか治療とか

 

分類といいますか、

病気に関してはその昔、浜田先生が掲げた病期分類があります。

 

✔ワンポイント
★浜田の病期分類
Grade1:母指球筋に筋萎縮のないもの。知覚障害あり。
Grade2:母指球筋に筋萎縮のあるもの。母指対立障害なし。知覚障害あり。
Grade3:母指球筋に筋萎縮があって母指対立障害のあるもの。知覚障害あり。

 

grade3は保存療法の適応が無いとされています。

 

診断としては

よく言うphalen testやtinel signなどはそうなのですが、

 

特に筋肉で言うと

短母指外転筋(Abductor pollicis brevis;APB)

に注目です。

 

MMTとしては

掌を上に向けMP関節を動かさず母指を垂直外転

母指を天井に向けて上げる動作です。

 

grade2ではMMT4はあるという判断です。

これより低下し母指対立運動障害があれば手術が望ましいということになります。

perfect O signですね。

 

母指球のAPBはT1支配とされており、

頚椎病変でAPB単独麻痺が出ることはありません。

単独の場合はほとんど手根管症候群と考えていいです。

 

むしろ、鑑別として考えるのは

円回内筋症候群や胸郭出口症候群

となります。

 

前骨間神経麻痺では母指対立運動障害は保たれており、

perfect Oは同様に出来ませんが、形が違います。(tear drop sign)

 

 

 

保存療法としては、

・VitB12(メチコバール等)の内服(刺激症状ではプレガバリンも検討)

・手関節背屈装具

・手指ストレッチ訓練

・過使用を避ける

・ステロイド注射

などが挙げられます。

 

保存の適応としては、

罹患期間が短いことや若年、一側性、しびれ症状のみ(筋萎縮がない)

などは保存療法でも十分軽快するとされています。

 

ごく軽症なら放置でも半分ぐらいの人は改善するとかw

 

 

手指のストレッチは最近指導をはじめましたが、

意外な運動療法でした。

 

手関節背屈位で母指及びそれ以外の手指の伸展ストレッチですね。

 

整形外科疾患は本当に運動療法が重要だと思いますので、

内服や注射だけで終わることなくするようにしたいと思います。




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